「論文」タグアーカイブ

かつて海外にいたらしい日本人

調べごとをしていて,とある日本の名前に行き当たりました。Michigan大学で1967年に博士を取得された方の学位論文です。タイプライタで打たれた論文をスキャンしたものが,大学のサイトからダウンロードできるのですが,これが中々の力作で,そのまま教科書になりそうなほど。

同業者らしいのですが,名前は寡聞にして存じません。同じ著者の論文を探してみようとあれこれ検索するも,学会の発表らしきもの程度で,何故か殆ど出てこない。

こうなったら意地です。あらゆる検索手段を尽くして,っていうほどもないですが,探しまくること約30分。どうやらMichiganから英国のManchester大学へと移動されたらしい足取りが掴めました。どうりでアメリカでの情報が無いはず。

Manchesterで70年代にいくつかの論文が出ています。でも追跡はそこまで。その後の消息はパタリと消えてしまいました。帰国されたのか,全く別の分野に進まれたのか。

ご存命なら80歳くらいでしょうか。60年代に渡米して学問の世界に入った日本人,気になります。もしかして日本で有名な先生で,僕が知らないだけだったりして。

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丹頂単著再び

あちこちで在宅ワークが進んでるせいか,気づけば5本の論文が同時進行しております。もしかしたらもっとかも。それぞれほぼ別グループの仕事だし,執筆の中心人物もばらばらです。その内の一本だけは,自分ひとりで書いているもの,つまり単著論文

それを先週末にようやく書き上げ,編集者へ送ったところです。とは言え,8月中にはほぼ完成していました。それをそのまま放置していたのは,間違い探しのため。

共著者がいないと,文章の間違いを探してくれる人もいません。同僚に頼んだっていいんですけど。

どんな文章でもそうですが,書き終えてすぐに自分で校閲しても,まずうまく行きません。間違ったところを,脳内修正して素通りしてしまうから。しばらく時間をおくと,自分で書いたことを忘れるので,ちょっとばかり客観的に読めるわけです。

ところで一人で論文を書く場合,学位論文でも同じですが,主語をどうするか問題。

普通の科学論文の主語は,普通Weを使います。では単著の場合はどうするか。普通に考えると I です。でもアイはあまりに重い。

まあ We で良いんですが,この場合の「我々」って書いてる本人だけじゃなくて,自然科学を探求する人々全般が主人公ってとこですかね。しらんけど。

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色使いに関しての年寄りのお小言

前にも書いたような気もするのですが,というのが最近多いような気もするのですが,遡って検索するのも面倒なので,まあいいやというもの最近多い気がします。年かな。

後輩が論文原稿を送ってきました。内容はさておき,僕が必ず注意することがあります。それは図の色。

カラー印刷が安くなったせいか,皆ばんばんとカラフルな図を作るようになってます。それは別にいいのですが,図の説明で色による区別を使うな,というのが僕の注意事項。

例えば,こんなの

こういう図で「赤線はなんたら,紫はなんらた」と説明するのは避ける,ということです。

それを言い始めたのは,何年も前に起きた些細な出来事。とある大学教授に図を見せながら「緑の線は〜」と説明していると,

I cannot distinguish them. I’m color-blind.

今ならPolitical-Correctnessな表現あるのかもしれませんが,本人がそう言ったのであえてそのまま。ともかく,それを聞いて恥じ入りました。そういう人が目の前にいても不思議でないことを,全く意識していませんでした。

それ以来,口を酸っぱくして後輩に言ってるのです。線が2つあったら,片方は点線にしろ。同じ形の記号を色違いで使うのではなく,記号の形も変えよと。要するにモノクロ印刷しても,それなりに区別できるようにしろということ。

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図書館消滅

同僚との話題が職場の図書館に及んだときのこと。あの地下に仕事で使える机があるんだとか。そう言えば昔,書庫に籠もってた際,そんな机で古い文献を調べていたことがあります。でも今どき古い論文は目の前のパソコンで全て見ることができ,書庫に用事はありません。

書庫へ入ったの? と尋ねたら,そういう用事では無く,単に仕事場所を探してたんだとか。書籍はもう置いてないんじゃないかと言います。

確かにかつて図書スペースだった場所の本は,何年も前に全て消滅し,共用のミーティングスペースへと変貌しています。文献も全て電子化されて,書庫と呼ばれるものはもう無いのかも。

大学に勤めていた頃,あのカビ臭い書庫は,ある意味非日常空間でした。今日は気合い入れて文献を集めるぞと,書庫に半日籠もり,興味ありそうな論文を片っ端からコピーしていました。

ちょっと疲れたら古い雑誌コーナーへ。昔の音楽関連,コンピュータ関連の雑誌記事をぱらぱらとめくるのも楽しいものです。でも今じゃそれもネットのどこかにある話。

書庫は英語でArchive。古い電子情報を保存するのもアーカイブ。同じと言えば同じですが,あのカビ臭さだけは失われてしまいました。

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単調単著

普通,学術論文は複数で書きます。たった一人の研究成果を公表というのは,やはり少数派です。そもそもトンデモさんになりがちだし。そんな友達いない単著論文を最近久しぶりに書きました。

もともと友人少ないので,過去にもそんな単著論文が幾つかあります。数えてみると,4本ありました。一番古いものは,今から20年前というヴィンテージ感。

一人だけで書くと苦労するのが,誤植や軽微なミスの発見。共著者がいると,そういうミス発見の確率はあがりますが,自分で原稿チェックすると見逃しがち。学術誌に投稿した後に,かなり恥ずかしい間違いを発見されることがあります。

今回の論文はそういうことは無かったようで,内心ほっとしているところです。ちなみに単著の良いところは,少々好き勝手な書き方ができるところ。論文原稿内に,ちょっとスラングっぽい表現を忍び込ませて起きましたが,今のところ,誰も気づいていないようです。

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盗まれた文章を発見する

昨日に引き続き,作文の話題。

書きかけの仮原稿を編集者に送っておきました。完成度70%程度のものですが,まあ進捗状況報告です。まだ詳細に内容をチェックする段階ではないのですが,彼からちょっとびっくりするコメントが戻ってきました。

○章は他の論文のコピペ」

共著者から送られてきた部分で,特に深く考えもせずに原稿に組み込んでいたものです。まさかとは思いながらも,指摘された元論文を読んでみたら,最初の方の文章が一語一句同じ。途中から少々変わっておりますが,これは剽窃嫌疑をかけられても言い逃れできない。

書き直すのも面倒だったので,その部分はざっくりと削除したのですが,投稿前に発見してもらって助かりました。

剽窃,英語ではplagiarismと言います。「ありま〜す細胞」の人ですっかり有名になり,最近ではとみに厳しくなりました。出版社もこれには神経を尖らせており,コピペ検出ソフトウェアなんてものも開発されているほど。

さて,件の部分は削除したものの,同じ人が書いた別の部分が残っています。こっちもあやしいのかも。どうしたものやら。

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