「楽譜」タグアーカイブ

Haydnのあけぼのは春

ここ数日,Mozartの室内楽曲をよく聴いています。昨晩からは弦楽四重奏曲。と言っても手持ちのCDはHaydnセットと呼ばれる14番から19番,プロシア王セットと呼ばれる21番から最後の23番。それに「飛び地」のHoffmeister 四重奏曲第20番の計10曲,CD5枚。

Haydnセットは実際にHaydnの作品に倣ってMozartが作曲したものですが,その最初を飾る14番 K.387は「春」というニックネームが付いています。春をイメージして書かれた曲ではないでしょうが,そう呼ばれるに相応しい明るさに満ちた曲です。

第4楽章はフーガを用いた凝った作りで,Jupiter交響曲の終楽章のようにフーガの主題が駆け回ります。

学生時代,クラヲタ友人が

「MozartはKöchel番号400以後しか聞かない」

と言って憚らず,僕も大体この意見に賛成なのですが,この14番K.387の四重奏曲は,四捨五入して400ということで例外の一曲です。

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22日なので22番

Beethovenの交響曲は9曲,ピアノ協奏曲は5曲,何番がどんな曲はすぐに想像できます。でもMozartになると曲数も多く,しかも似たようなのが多いので混乱します。それでも,25番以後の交響曲,20番以後のピアノ協奏曲は全部CDもあり,イントロクイズ正解できると自負しておりました。昨日までは。

Mozartのピアノ協奏曲は全部で27曲ありますが,特に面白くなってくるのは20番あたりからです。珍しく激しいニ短調で書かれた20番,映画音楽に利用されて2楽章が有名な21番,そして透明な美しさに満ちた最後のピアノ協奏曲第27番と名作が続きます。

20, 21,26, 27 の4曲はピアノ譜(二台ピアノ編曲)も持っており,時々弾きます。一般的な方法ではありませんが,曲を聞きつつ(耳),楽譜を眺めつつ(目),自分で弾いてみる(指),これが曲を覚える一番の方法です。22から25番は耳からの記憶だけなので,もっと理解を深めようと22番のピアノ譜をAmazonで注文しました。

昨日届いた譜面のピアノパートを弾き始めて,変な違和感が…

この曲,知らない

衝撃でした。何十年もの間,Mozartのピアノ協奏曲は(20番以後は)すぐにわかると自負していました。その自信がガラガラと崩れていきます。

CD棚からMozartのピアノ協奏曲を片っ端から引っ張り出してきたら,やっぱり22番だけがぽっかりと抜けています。今まで生きてきて,知らない曲があったなんて。

ちなみに交響曲第37番というのも知りません。存在しませんから。


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書き散らかしSchubert

Schubertのピアノ・ソナタは21番まであります。でも21曲あるというわけではありません。それはやたらと未完成の曲があるから。病に倒れて絶筆みたいな壮絶な話ではなくて,どうも途中で放り出しちゃったっぽい。

手持ちのSchubertのピアノ・ソナタ集は基本的に完成されたものしか収録されていません。未完成でも幾つかの楽章が完成されているものは収録されています。例えば第2番は3楽章まで入っていますが,終楽章は行方不明。

途中まで書き散らかして放置したとは言え,そこはSchubertの魅力に溢れた断片で,楽譜も探せば出てきます。上の楽譜は8番の4楽章であろう楽譜の最後。ぷっつりと終わってます。

こちらは11番の第1楽章,これもぷっつり。

そして15番。この曲は「Reliquie レリーク」遺作というニックネームが付いています。実際に遺作だったわけではなく,死の3年ほど前の作品。これまたぷっつり。

ぷっつり作品とは言え,こうやって出版されて残ってるんだから,Schubertのものならどんな断片でも欲しいという人が昔からいたんでしょうね。僕もなにか断片を残しておくとしよう。

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楽しい休日出勤

久しぶりの休日出勤,利点は幾つかございます。

まず建物の真ん前の駐車場が利用可。普段あそこに車を停めようと思ったら,6時出勤しないといけません。なんであんなに早くから働いてるんだ。

仕事中,音楽聴き放題。個室なので普段から聞けますが,やはり音漏れを気にして音量控えめにするとか,そうでなければドアを締め切ります。休日ならドアを開けたままでも全然OK。

メールでの中断無し。突然「これやって」なメールは来ません。絶対に来ないとは言い切れないんだけど,ほぼ来ません。えっと,今日,ちょっと来ました。土曜日なのに。

そして最大の利点,それはサボっててもバレないこと。

今日のBGMは,VivaldiのL’estro Armonico, 調和の霊感。よくまあこんなに似たような曲を大量生産したもんだと思いつつ,所々気になる旋律が聞こえてくるのが面白い。ついついスコアを広げてしまったら,もう仕事なんかになりません。

えっと,何のために休日出勤してたんだっけ。

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マタイ受難曲をピアノで弾いてみる

Jadassohn版
Bagge版

週末ながらも溜まった仕事を片付けようと,昼間からずっとパソコンで和文英文の作文しています。こういうときのBGMに便利なのは長い曲。CD一枚で終わると,次を選択するたびに,仕事が一旦中断しますので,数枚組の何か。今日選んだのはJ.S. BachのMatthäus-Passionマタイ受難曲。

正座して聴くような高尚な曲をBGMにしてよいのかというのはさて措き,うっかりスコアを開いたもんだから仕事中断どころじゃなくなった。3時間以上,楽譜とにらめっこ。そのうちスコアだけでは飽き足らず,ピアノ編曲版をネットから落としてきてしまい,もう仕事になりません

マタイ全曲を編曲したものに,Peters出版のJadassohn編曲と,Breitkopf出版のBagge編曲がありました。但し,Jadassohn版はレチタティーヴォが全て省かれていますので,かなり短くなっています。一方Bagge版は完全全曲版,さらに歌詞も書かれていますので,弾き語りできないこともない。

編曲そのものは,Jadassohn版のほうが弾きやすく書かれています。上の合唱の部分のように,Bagge版には指が届かない10度音程が出てきますが,Jadassohn版はテノールをオクターブ上げてこれを解消。

さらに全体的にBaggeは派手。終結合唱,Jadassohnに比べてBaggeは音量も増強され,劇的に曲を結びます。

Jadassohn版
Bagge

あれ,Jadassohn版,3小節目の和音が違ってる。

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フーガの技法を始めよう

J.S. Bachの大作,Die Kunst der Fuge,フーガの技法。少々とっつきにくくもあり,最高傑作なる名声も聞こえ,長年苦手でした。リタイアしてサンデー毎日な日々になったらじっくり取り組んでみようと先送りしていたら,昨年末,ひょんなことからこの曲に縁ができてしまい,ならばと真面目に聴(弾)き始めました。

以前からCzerny版の楽譜は持っていたのですが,真面目に取り組むにはと,ウィーンのDoblingerでHenle原典版を購入。GouldのCDしか持ってなかったので,改めてEmerson SQによる弦楽四重奏演奏と,Angela Hewittによるピアノ演奏のCDを購入。CDは今日届いたばかりなので,今夜(深夜)じっくりと聴く予定。

Gould版を聴きながら楽譜を追っかけたことも何度かあるのですが,最後まで集中力が続かずに諦めました。最後のフーガにある有名なBACHのテーマが最初に出てくる所がずっと分からないまま,今日まで生きてきたわけです。

この部分,Helneはそっけなくそのまま楽譜が続くだけですが,Czerny版は親切にもBACHの書き込みがしてあります。Henleの譜面に手書きでBACHを書き込み,改めて最初から演奏してみて,ようやくこの有名な箇所を聞き分けられるようになりました。

BACHが登場する193小節目から1ページ,フーガは未完のまま唐突に終わってしまいます。自筆譜では239小節まで続きますが,Czerny版は233小節まで。Gouldの演奏も,ここでぷっつりと終わりますが,自筆譜よりもこちらのほうが,ぷっつり感が良いような。

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