「ピアノ」タグアーカイブ

John Cage, In a Landscape

John Cage, In a Landscape

独特な音楽(?)で知られるJohn Cageですが,彼っぽくない美しい旋律のピアノ曲「In a Landscape」.知らない人が聞けば,E. Satie の音楽と思うんじゃないでしょうか.

ピアノまたはハープ独奏曲と標題に書かれているように,ハープならとても綺麗に響きそうな瞑想の音楽.曲は15小節を一塊として,それが15個集まった構成.15に拘っていたり,一つのユニットが15=5+7+3で,素数の和になっていたり,意味ありげです.

冒頭,pianissimoから始まり,曲中の強弱指示も mezzo forte が一度出てくるだけ.最後なんか pppp が指定されています.ぴあにっしししも

それでもまだ足りないのか,曲冒頭「弱音ペダルを最後まで踏みっぱなし」の指定.ついでにダンパーペダルも最後まで踏みっぱなしになってますので,超弱音演奏はかなり難しい.音を間違えたら,きちゃない音がず~~っと残ってしまいます.

どんな曲かは,YouTubeでどうぞ.部屋を暗くして,大きな氷を入れたウィスキーと一緒に.

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哀しき春秋社版Chopin集

春秋社ショパン集

高校生の頃から使っている春秋社版Chopin集,すでにボロボロです.Nocturneの入った第二巻なんて,箱が二枚おろし状態になっても,まだ箱を捨てきれず,瓦解した箱に本体を挟んでそっと本棚にしまう日々.と言うか,修理しろよ.

楽譜は一生モノだと常々言ってるのですが,所詮,本は本です.喜びも悲しみも幾歳月,綴じ目も次第に綻び始め,春秋社第五巻,ポロネーズの,とあるページ,めくった瞬間にポロリと落ちてしまいました.

大体において,開くのに少々難ありな春秋社版です.おまけに紙質が白すぎて,ちょっと見づらいのですが,何故か愛着があるんですよね.他の編集物に比べて,音符自体は見易いと思います.ちなみにBeethovenのSonata集第三巻なんて,未だにピカピカです(つまり全然練習してない).

当面はテープで補強してその場しのぎですが,この思い出深い楽譜はそのまま保存するとして,次回のウィーン出張でDoblingerか,帰国時にヤマハでウィーン原典版買ってくる予定.ここら辺りじゃ手に入らないんですな,悲しいことに.

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Chopin, Ballade No.3, As dur, Op.47

Ballade3

久しぶりに長めの曲をさらっています.F.Chopinのバラード第三番.年とってくると,新しい曲の練習を始めるのがとても億劫なんですが,曲にそれだけの魅力があると練習も続くというもの.その点では,この曲の旋律の優美さ,頑張ってやろうという気にさせられます.

6/8拍子というちょっと舞曲風な特徴のあるリズムに乗って,音楽が進みます.この曲,とてもきれいな旋律が流れたかと思うと,変に不協和音がぶつかったりして雰囲気が掴みにくい.他のバラードと比べて技術的には易しいんですが.

とは言え,後半かなり厳しい部分が出てきます.バラード1番のコーダの忙しさほどじゃないにしろ,もうちょっと手が大きければ和音を掴みやすいのにと悔しがる部分(弾けない言い訳とも言う).

それにしてもChopinの曲,どうしてこんな旋律を楽譜に残すことができるんだろうと,いつもいつも感動します.例えば上の楽譜の最初の二小節.単純なオクターブなのに,そこから紡ぎ出されるように流れる旋律.まあ僕なんかに感動されても,Chopinは迷惑でしょうけど.

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「パリ左岸のピアノ工房」 T.E.Carhart著

The piano shop on the left bank

随分前に買ってたのですが,最近やっと読みました.パリ在住のアメリカ人ジャーナリストが,町で偶然見つけたピアノ修理工場でピアノを手に入れ,子供の頃から好きだったピアノを大人になって始めるという話.

その修理工場の職人との交流や,色んな珍しいピアノの話題など.エッセイのようでもあり,取り立てて盛り上がるような話題は無いながらも,淡々とした日常の中に,作者がピアノを本当に愛しているが伝わってくる作品.

あの超高級ピアノ,Fazioliの工場に自ら出向いて取材していた話などもあります.Fazioliは,僕はまだ一度も実物を見たことがありません.ちなみにFazioliはイタリアのピアノメーカーで,元々は家具メーカー.社長のピアノへの熱意から,世界最高のピアノを目指してゼロから作り始めたという,稀有な会社です.

作家のT.E. Carhartという名前は聞いたことがありません.この本以外には,翻訳ものは出てないのかも.小さなグランドピアノを入手して,子供のようにうきうきしながら再びピアノのレッスンに通うようになった作者の楽しげな様子が伝わってきます.ピアノ好きの皆さん,是非読みましょう.

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楽友協会ホールでコンサートを楽しむ

Wiener Musikvereinsaal

ウィーン滞在といえば音楽.僕は滅多にオペラ鑑賞はしないのですが,コンサートホールには足繁く通います.二年前のLabeque姉妹Barenboimなど.

楽友協会大ホール(Musikfereinsaal)とコンチェルトハウス(Kozerthaus)がありますが,ニューイヤーコンサートで有名なのは楽友協会の方.おのぼりさん気分になれるのも,こちらです.

チケット予約は楽友協会のサイトからオンラインで予約できます.日本語ページもありますし,座席指定もここでできます.このホールはちょっと注意が必要で,あまり安い切符にすると,まったくステージが見えない座席になってしまいます.

ウィーンフィルよりもウィーン交響楽団のチケットの方が取りやすいですが,もしコンサートホールが満席なら,同じ場所にあるBrahms-Saalで上演される室内楽をチェックしてみましょう.

オンライン予約でなくとも,当日チケットが残っていることがあります.ホール正面左手にオフィスがあり,夕方飛び込みでチケットを買うこともできます.根性があるなら,立見席にチャレンジ.音楽に変わりはありません.

ウィーン交響楽団の本拠地コンチェルトハウスの方もオンライン予約できますが,僕はこちらではやったことありません.チケットが残っていれば当日飛び込みでもOKです.

さて,この日の演目は,Brahmsのピアノ協奏曲第一番とFranckの交響曲.なんとも渋めのプログラムです.指揮はFabio Luisi, ピアノはHelene Grimaud(エレーヌ・グリモー).この美人のピアニストの事は知らなかったのですが,あの難曲かつ長大なピアニスト泣かせの一番のコンチェルトを見事に弾ききって,会場割れんばかりの拍手でした.

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久石譲,Piano Stories

Hisaishi Joe, Piano Stories

日本の楽譜屋で見かけた久石譲のピアノ曲集,Piano Stories, Best ’88-’08.

ジブリ映画の音楽を手がける作曲家という程度の知識しかなかったのですが,ベストアルバムということなので衝動買い.

店でパラパラと中を見ただけでは気付かなかったんですが,家に戻って弾いてみたら,どこかで聞き覚えのある旋律が沢山.タイトルからは分からなかったんだけど,例えばInnocentという曲は「天空の城ラピュタ」,The Wind Forestが「となりのトトロ」ナドナド.で,改めて楽譜を見たら,背表紙に全部書いてありましたね.サントリー「山崎」CMソングとか…

ざっと通して全曲弾いてみましたが,どれも叙情的で歌心溢れる良い曲ばかりです.ジブリの曲は,つい口ずさんでしまいそう.技術的には中級レベルというところか.自分はラピュタが気に入りましたけど,知ってる曲だからというのもあるかも.

Fantasiaと名づけられた,「風の谷のナウシカ」の曲.あのイントロ部分,左手で C G D Es B という上昇する音形が出てきますが,何故かここだけ運指法が指定されています.文章で書くとほぼ理解不能でしょうけど “5 2 1 2 1” となっております.つまりEsを2の指で取れと.はい,ピアノやってる人,さっそくトライしてみよう.

これが弾きにくい.素直に弾くなら 3 か 4 だと思うんです.まあ指使いは人それぞれなのでどうでも良いんですが,何故ここだけ運指が書かれているのか謎.ポピュラー曲の楽譜で指番号が書かれたものは,滅多に見かけません.

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