Liszt編曲のBeethoven交響曲集の話題を出しましたが、実はLisztの楽譜でこれ以外に持っているのは、「愛の夢第3番」だけです。書いているだけで恥ずかしくなる様な表題ですが、甘〜いChopinを茶化したパロディという説もあるので、少々くさいタイトルで丁度良いんでしょう。
それはさておき、Lisztを弾かない理由。いや、弾けない理由。難しいからです。それだけです。はい、おしまい。
もうちょっと言うなら、Lisztの曲にはやたらと10度音程(ドからオクターブ上のミまで)が出てきますが、「小さな手のLiLA」はこれが届かないのです。
それでも愛の夢の楽譜だけは持っています。有名な曲だからというより、曲最初の部分の和音がどうなっているのかを知りたかったのがその理由。旋律はとてもシンプルで、単に「み〜〜〜(Cの音)」を繰り返しているだけ。それが何故あんなにきれいに聞こえるのか、不思議でなりませんでした。
下の楽譜は、その不思議がっていた当時、ノートに書き写した和音。たった数小節の、それもとても単純なメロディーなのに、それを彩る和音によってこんなに音がきれいにに響くことを知った瞬間でした。
変イ長調の主和音(A♭)に始まり、次の小節では平行調同主音調であるヘ長調の属七(C7)にジャンプしています。次の和音は変ロ長調の属七、次は変ホ長調の属九。全く和音を解決しないまま(というか、解決する度に七度音を加えて下属調に転調)、変イ長調の属七和音となり、やっと主和音に解決。







