大きな買い物

月曜夜、ネタは読者にそっぽ向かれがちな変な音楽ネタ。今日の話題は二日前に決めていたので、特に考える必要もありません…となる筈でした。

実はピアノを買ったのです。長年のアパート暮らし、アクースティックピアノなんぞ望むすべも無く、ずっとクラビノーバで我慢していました。でも子供のレッスンのためにも、本物のピアノが欲しい。Los Alamosのキャニオンに飛び降りるつもりで150km離れた町Albuquerqueの楽器屋に足を運んだのは、今年の1月のこと。

この楽器屋さんは、New Mexico唯一のヤマハの代理店。色々と試弾して何とか希望を一種類に絞ったものの、少々(かなり?)予算オーバーです。店で散々悩んだものの、今買うと生活を圧迫するという理由で、購入を延期しました。

時は流れて今月初め。少し溜まった貯金を頼りに、小切手帳を手に再び
Albuquerqueの店へと出陣しました。今回は絶対に買うぞ、との決意とともに。店に到着すると…

倒産していました (涙)

仕切り直しです。ピアノに詳しい知り合いから、Albuquerqueの別の店を教えてもらい、そこを訪ねたのが、先週の土曜日。ここは河合とSteinwayを扱っています。とーぜんSteinwayなんて手がでませんので、自ずとターゲットを河合に絞ってピアノを選びました。

先日、ヤマハで選んだのと、ほぼ同レベルのピアノがあったので、それに決定。支払いを済ませ、配達日を月曜日に指定して、意気揚々とLos Alamosに引き揚げて来たのでした。月曜日のblogネタとしてピアノ。新しいピアノの写真がどーんと出た記事になるはず。

でもでもここはアメリカ。やっぱり普通に事は進みません。午後、楽器屋と契約している運送屋から電話あり。

「今日、ピアノをそちらに配達することになってたわよねー」
「うん、で、何時頃持って来るの?」
「それがさぁ、配達の日、間違って来週の月曜日に入れちゃったのよねぇ」

でたでた。またこのパターン。でも、もう怒ったりしませんよ。笑ってます。

「ははは、そりゃ困った。で、今日は持ってこないわけね」
「えぇ、トラックがコロラドに行ってるから無理ねぇ。来週月曜でもいい?」
ダメ!
「でもどうしようも無いのよ」
「今週、いつなら配達できるの?」
「えーっと、金曜日の午後ね」
「じゃあいいよ、それで。って言うか、選択の余地無いんだろ」
「無いわねぇ。。。」

敬語の無い英語を意訳してますけど、電話での会話、まさにこんな感じです。先方のミスでも全然悪びれる風でもなく、「仕方ないわねぇ」だもんね。でも、怒ったりするだけエネルギーの無駄。こっちも「またかよ、仕方ないなぁ」…

というわけで、新しいピアノの話題は来週に持ち越しです。

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アプリコット収穫とジャム

木に登ってアプリコットの種だけを齧るリスとの戦い、アプリコットが熟すに従ってますます白熱して来ました。ちょっと油断すると、種だけ取られた実が道路に散乱して汚いこと限り無しです。熟しきったアプリコットが風で落ち始めたので、週末、収穫を決意しました。

まだ青い実も多くありますが、中身は甘く食べられないことはありません。リスに取られるよりまし。脚立に登り、木の下で子供と家内が毛布を広げ、成っているアプリコットを片っ端から収穫してしまいました。

2本の木から採れたアプリコットは約千個ほど。こんなに大量の果物が一度に採れても、食べられたものではありません。一日3個ずつ成ってくれるとありがたいんですが(ニワトリじゃないって)。


スーパーで安売り1.8リットル入りのブランデーとウオッカを調達し、梅酒ならぬアプリコット酒を漬けます。昨年はブランデーだけで作りましたが、今年はウォッカでもチャレンジ。ホワイトリカーみたいなものなので、果実酒にするにはウオッカの方が良いのかも。

ブランデー漬けアプリコット酒、そのまま飲むにはちと甘過ぎですが、バニラアイスにかけて食べると美味。その他、炭酸水で割ってもよし。


残りの大量のアプリコットからはジャムを作ります。すでに30個ほどの瓶詰めジャムが出来上がっていますが、これにさらに一番上の写真のアプリコット分が追加される予定。

友人に配って回るほか、キリ番取った人へのプレゼント…って、カウンター、無かったですね、ここ。欲しい方はご連絡ください。

昨年はただで近所に配って回ったんですが、瓶代がかさむという理由で、今年は瓶代$1で売る事にしました。で、子供たちが小さなジャム屋さんを開いています。売るっていっても、たったの1ドルですよ。安いでしょ。

でも家の前の通りは行き止まりになっているので、滅多に人通りがありません。

子供らはその後、訪問販売作戦に出たようで、しばらくして「2個売れた!」と言いながら戻ってきました。誰に売ったのか聞いたら、なんと

ロスアラモス国立研究所の元所長。

末恐ろしやー。

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Audrey

先日の石小僧coming outに引き続き、もう一つ告白いたしますが、わたくし、Audrey Hepburnの映画が好きでございます。いえ、けっしてAudreyそのもののファンとか、そんなんじゃありませんよ。

これを言うのはかなり恥ずかしいこと。だってヘップバーンと言えば、60年代のアイドル(「ティファニーで朝食を」は1961年)。まだ生まれる前の映画とは言え、それについてとやかく言うのは、ちょっと気が引けるものです。ただ、勘違いしないで頂きたいのは、ミーハー的趣味で映画の話をしているんではなく、純粋に映画が好きだと言う事。いにしえのAudreyが可愛いから、とかそーゆー話ではございません。(とシツコク強調)

アメリカの数少ない良い点の一つに、物価が安いことがあります。もちろん、なんでも安いわけじゃありませんが、CDやDVDなど、日本だと再販制度で値段が固定されているものが、格安で手に入ります。WalMartやTarget等のディスカウントストアで、昔の映画が$10程度です。今回入手したのが、Audreyの「ティファニーで朝食を」。

土曜日の夜、家族揃ってこの映画鑑賞会を開いておりました。怪しげな日本人もどき(ウニオシって名前は絶対ないぞ!)で笑えるほかは、純愛ものの映画。なぜか子供2人も見入っております。

時はすでに10時をまわっています。息子の就寝時間は、とうに過ぎています。およそ子供向きとも思えない映画。フカフカとあくびをする6歳の長男に


「もう寝なさい」

と言うと、


「嫌だ! だって、かわいいんだもん」

おもわず飲みかけのマルガリータを霧吹きしてしまいました。女房は5分間ほど呼吸困難に陥っておりました。

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むくげ


Posyさんのところ
で紹介されていたムクゲ。家の庭先のムクゲの木もたくさんの花を付けていたので、写真を撮ってblogの記事にしようと思っていたところでした。

実はこの木、ずーっと芙蓉だと思っておりました。実際、過去の記事にも芙蓉って書いてしまいました。Posyさんの紹介文が無かったら無知をさらしてしまっていたところ。あぶないあぶない。過去の記事も、こそーっと修正しましたよ。

で、この芙蓉、じゃ無かったムクゲですが、花が咲いているのは昼間だけなんですね。仕事から帰って写真を撮ろうと思ってたら、どれもしょぼーんとなってました。というわけで、この写真は朝、出勤前のもの。

蕾はまだ沢山付いており、しばらくの間は花を楽しめそうです。湿度が低いせいか、アブラムシの害とかもありません。芙蓉、じゃなかったムクゲには良い環境なんでしょうね、ここは。鹿さんたちも、芙蓉じゃないムクゲの葉っぱや花は食べないみたいです。

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雲母

カミングアウトします。実はわたくし、「石」が好きです。ハイキングに行っては野草の写真を紹介しておりますが、ハイクにはもう一つの重要な任務があります。それは石を拾うこと。

この辺りの山には石英が多く、良く探せば透き通ったきれいな石英が見つかります。残念ながら完全に結晶した水晶はまだ見つけていませんが、登山中は木々の緑を見るよりも、足下の小石に注意を向けております。

このキラキラと輝く石、もちろん金では無くて、これはMica、金雲母。うんも、ウンモ、うーんもう…とかいうオヤジギャグを期待してはいけません。石小僧はマジメなのです。

もろく、パリパリと薄く剥がれる雲母は、コレクションとしては厄介者です。なんせ、小さな破片がボロボロと落ちるので、剥がれ落ちた砂金のような雲母片が川を流れ、たまたま居合わせたカニの兄弟から「クラムボンが笑ってるぞ」と囃し立てられるのは、多分違う話ですが、それはさておいても掃除係の人からお小言貰うのは確実。

で、最後のオチが「うーんもう、ちゃんと掃除してよ!」だと思ったでしょ?残念でした。言わないんです。石小僧はやっぱり堅物なのです。

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La Mer

日本は「海の日」の休日なんだとか。こちらは勿論通常出勤、しかも海にはちょっと縁の無いNew Mexicoです。比較的海に近い所で育った自分ですので、たまに海が恋しくなることもあります。

ファルファーレさんの所に、丁度「海の日に聴きたい曲」という記事が出ていました。海と言えば、Debussyの交響詩”La Mer”。交響詩と訳されますが、Trois Esquisses Symphoniquesは3つの交響的写生とか言う意味。その名のとおり、まさに海を音として写し取ったような音楽です。

作曲されたのは今から丁度100年前の1905年で、1905年と言えばEinsteinが特殊相対性理論を発表したので有名ですが、Debussyは物理なんぞ気にせず、北斎の富獄三十六景の神奈川沖波裏からインスピレーションを得て作曲したという話。そのためか、CDのジャケットには北斎の版画が使われることが多いです。

全体は3楽章から成り、曲最初のチェロの短い動機が全曲を統一する循環主題になっており、交響曲と呼んでも良いような形式となっています。終楽章最後のコーダでトロンボーンが強奏するのは、この動機の逆の形。

変形された幾つかのモチーフが、全曲を通じて繰り返し利用されるのと、それらモチーフがロマン派の旋律のようにあまりはっきりしないので、音楽を聴くというより音響の風景を聴くという感じがします。Debussyは印象派という「派閥」で語られますが、実際はクラシック音楽の中での特異点で、そういう意味では1915年に発表された一般相対性理論とも関連があります。

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ニューメキシコの小さな町ロスアラモスでの日々雑感