2007/01/30 火曜日

聞き取り力

カテゴリー: American Life, Language — LiLA管理人 @ 22:26:16

今度の4月で,渡米4年になります.最近では日常英会話に困る事もほとんど無いし,電話すら使います(時々居留守を使いますが).英語の国に住んでいれば,耳が英語に慣れるし語彙もそこそこ増えます.空港での英語のアナウンスを緊張して聞かずとも,すんなりと理解できるようになりました.

最近アメリカで初体験しました.なんとタクシーに一人で乗ったんです.地元ではありません.そもそもタクシーなんて月に一度Santa Feで見かけるかどうかというレアな存在.過去に2度ほどタクシーを別の州で使った事はありますが,いづれも同乗者が居たので,一人は初めて.鍛えられた聞き取り力のなせる技です.

Chicagoの空港からダウンタウンまで.金額にして$40.運転手は国籍不明.中東系かな.車に乗り込んで宿泊ホテルの名を告げ,念のために通りの名前も伝えます.運転手はかるく「おっけー」というと車をスタートさせ,それから話しかけてきました.
「○×△※%&?」

「はぁ?」なんだって?

「○×△※%&?」

「え?」

「○×△※%&?」

「...あの,もうちょっとゆっくり大きな声で…」

「How are you ?」

自分の聞き取り力に対する自負が,がらがらと音を立てて崩れ去っていきましたとさ…

   

2007/01/29 月曜日

幽玄ってなに?

カテゴリー: American Life, Music — LiLA管理人 @ 22:25:36

職場のアメリカ人に(っていうと変ですが)日本文化にとても造詣の深い方がおられます.歌舞伎や浄瑠璃についての講演をするほどです.たまに僕のオフィスにやってきて「オオ相撲,観マシタカ?」とか「New Yorkデ,歌舞伎ノ公演ガアリマス」とか話して行かれます.申し訳ないんですが,相撲は観ないし,歌舞伎の公演は遠い世界のお話です.

その彼から「ちょっと手伝って欲しい」と頼まれました.今度,能についての講演をするので,その発表資料作り関連だそうです.能ですよ,能.日本人として,世阿弥・観阿弥,当然知ってますよね.狂言との違いも知ってて当然ですよね.何と言っても日本が誇るUNESCOの世界無形遺産です.

依頼内容は,講演資料のドラフトをPowerPointで作ってみたので,それがちゃんと出来ているか確認して欲しい,特に能についての日本語の英訳が間違っていないかどうか,というもの.白状します.能なんて観た事も聴いたこともナッシング.そもそもPowerPointを僕んとこに持って来る事自体が間違ってるんですが(ワープロ以上に使いません).とにかくファイルをパラパラとめくりつつ,音楽辞典,日本語大辞典,能に関するweb siteやらを勉強し,にわか日本人となりました.

能の専門用語の英訳もややこしいんですが,さすがに彼は私なんぞ足下にも及ばない日本文化スペシャリスト,英語で能を紹介する書籍を次々と引用していますので,かっちりとした訳になっています.で,ちょっと悩んだのが幽玄という言葉.能とは切っても切れない幽玄の美という概念.これを英語で説明するのが難しい.

彼の訳では「神秘的な暗さの美しさ」みたいになっています.でも何だかイメージがちょっと違う気がするのです.幽玄の美というと,例えば霞んだ山に優雅に浮かぶ山桜とか,奥深い山の濃い緑のなかにかすかに聞こえるせせらぎの音とか,とにかく簡単には説明できないんですが,そういう深く微妙ではかない優美な印象なのです.

日本語大辞典には幽玄の英訳は出ていません.online辞書の英辞郎では subtle and profound となっています.たしかに微妙で深い感じとしては,こちらの方がよさそうです.文化を別の言語で表現することの難しさを,改めて感じました.

   

2007/01/27 土曜日

捺印

カテゴリー: American Life — LiLA管理人 @ 21:38:23

3月末に東京三鷹の某研究所に出張するにあたり,先方の秘書さんからメールが送られてきました.出張依頼回答書というものらしいんですが,要するに「出張しますか」という質問にyes/noで答えるもの.すでに航空券の領収書も送っているのにわざわざこういう正式書類を出すというのは,定型書式天国日本ならでは.こんなの,すっかり忘れてましたよ.

アメリカでも公式な書類には,ある程度の書式はありますが,大体適当です.いい加減なものの極致が「この出費が本当に必要な理由を数行書いてメールで送れ」とかいうもの.たった2,3行でいいのか?それにそのメールをどうするんでしょ?なんかのシステムに切り貼りするのかな.

さて三鷹の依頼回答書,秘書さんが答え方!をメールに書いてくれていたので簡単です(この辺りもさすが日本と感じるところ).日程・用件は秘書さんのメールをコピー,最後に名前と捺印…印鑑!

以前なら引き出しに三文印が常備され,ポンでおしまい.でもここじゃ使いません.仕方無く一旦家に書類を持ち帰り,まだ残してある実印を引っ張り出してきました.あの書類,外国人にも使ってるんでしょうか.その場合はサインでOKということなのかな.自分は外国人の範疇に入らないんでしょうか.一応海外出張なんですけど.

   

2007/01/25 木曜日

あるある捏造

カテゴリー: Science and Computer — LiLA管理人 @ 22:14:42

時事ネタは拾わない主義なんですが,ちょっと面白いと思ったのが「発掘あるある大辞典2」でのデータ捏造問題.大学のどこそこの先生が捏造データで論文書いてたとかいう醜聞はたまにありますが,これはバラエティ番組での出来事.2になってますけど,まだ放送されてたんですね,この番組.

実はこの番組,まだ日本に住んでいた頃良く観ていました.内容が面白いからでは無くて,そこで紹介される数々の秘められたパワーが,もう美味しいネタ満載で.テレビを見ながら「おひおひ,それは違うだろー」と一人突っ込みます.

たとえば「○×には驚くべきパワーが秘められていたのである!」なんていうナレーションと共に,その効果の証拠となるグラフが一瞬映されたりします.でも騙されない.職業柄,こういうのは必ず眉に唾つけて見る癖がついているので.

グラフがぐーんと右肩上がりになってたりしても,実はY軸が下駄をはいていたり,そもそもその変化が誤差の範囲だったり,比較実験の結果を示していなかったり,要するに統計的に有意な結果なのかということ.つまり,科学的思考を忘れることなかれと言ってるわけです.

今回の捏造事件が何だったのか,番組を見てないので分かりませんけど(じゃあ書くなって?),納豆がダイエットに効くとかですっけ?もし僕がこの番組を観ていたら,絶対にこう言ってます.

「納豆でダイエット?!できるわけないじゃん,納豆,嫌いだもん」

科学的思考とは無縁のコメント.

   

2007/01/24 水曜日

無人チェックイン

カテゴリー: American Life, Travel and Hike — LiLA管理人 @ 21:33:04

ホテルといえば,まずレセプションで名前を言って,クレジットカード渡して,鍵を貰って,というのが最初の儀式.大きなホテルともなると巨大なカウンターの前に並ぶチェックイン客の列を見る事もあります.今回Chicagoで宿泊したのも,客室2000以上ある巨大ホテル.数年前にも泊まったことがあり,そのときはレセプションでしばらく待たされました.

今回驚いたのが,このチェックインマシン.飛行場のセルフチェックインそのまんまです.画面上のボタンをポンポンと押し,クレジットカードを読み取らせればそれでおしまい.カードキーが出てきます.ホテルマンと顔を合わせることなく手続き終了.ヤバい旅行でも安心.日本にもありますね,そういうホテル.いや,使った事無いので知りませんけど.

チェックアウトの朝は,部屋に直接請求書が届けられます.再びスクリーンをポチするだけで,領収書が出て来ておしまい.ちょっと味気ない.

会議最終日の夜,友人らとChicagoで一番高いと言われているバーに行きました.値段じゃなくて,標高が高いという意味.John Hancock Centerの96階にあるバー,Signature.窓からの眺めがすばらしいです.注文したのはバーオリジナルのマティーニ.出て来たのはオリーブ入りマティーニでは無く,チェリー入りの甘いカクテル.女性向きだった.がっかり.

女性と言えば,となりのテーブルの淑女一行,すばらしい勢いで飛ばしておりました.アルコールと共に御婦人らの笑い声(奇声?)も増幅され,最後には大騒ぎしながら記念撮影.テーブルの上のワイングラスを見てぶったまげました.多分50個はあったでしょう.このおばはんら,少なくとも一人で一本空けてます.

   

2007/01/23 火曜日

The Art Institute of Chicago

カテゴリー: American Life — LiLA管理人 @ 21:48:27

Chicagoと言えばThe Art Institute,シカゴ美術館.印象派のこれでもかっちゅうコレクションが凄いです.ホテルから数ブロックのところにあり,仕事最終日,飛行場に向かう前に駆け足で見て回りました.20年ほどまえに日本でシカゴ美術館印象派展というのがあり,その時出会ったRenoirやMonetと再会です.

こんなのとか…



こんなのとか...



これは俺にも描けるぞ(と,誰もが思うに違いない)



目玉商品,Seuratの「グランド・ジャット島の日曜日の午後」,実物はでっかいです.点描なので,制作にはさぞ時間がかかったことでしょう.



拡大してみました.まだよく分かりません.



さらに顔を近づけてみました.ようやく点々がはっきり見えるようになります.

というわけで,皆様も駆け足名画鑑賞の気分を味わって頂けましたでしょうか.

   

2007/01/22 月曜日

帰路,さらに長い道のり

カテゴリー: Travel and Hike — LiLA管理人 @ 23:06:06

昨晩,慌ただしいChicagoでの仕事を終え,Los Alamosへと戻ってきました.あちらでの話はおいおいやるとして,取りあえず昨日の出来事などを.

帰りは夕方遅い便です.日曜は小雪の舞う悪天候となり,飛行機の遅れを懸念してやや早めに空港へと向かいました.帰りの便はAlbuquerque直行なので乗り継ぎ便のゴタゴタはないはず.それでも空港が雪で混乱することは予想されます.

Chicago O’Hare空港に到着し,出発便案内の掲示板を見ると,案の定6時50分発の便は7時15分に変更になっています.この程度は予想範囲内.San Franciscoへ飛ぶ友人の便はすでに4時間遅れと出ています.ふっふっふ,ざまーみろ.

さらなる遅延も無く搭乗が始まりました.飛行機に積もった雪を取り払うのに30分ほどかかり,離陸は結局1時間遅れとなりましたが,無事Albuquerqueに向けて出発.この調子なら9時半には到着するでしょう.順調順調.

iPodでBrahmsの室内楽を聴きながらの快適な読書.周りの雑音も耳に入らず本に没頭していると,スチュワーデスから肩を叩かれ,座席の背を起こせと言っています.もう着陸でもあるまいしと訝っていると,機内アナウンス「当機は間もなく着陸するので,全ての電気製品のスイッチを…」???

まだ1時間ほどしか経っていない筈.New Mexicoに着くには早すぎます.眼下には街の灯.大都会です.それもAlbuquerqueなんかよりずーっと大きな...

やがて飛行機は大きなターミナルへとたどり着きました.戻ってきました.Chicago O’Hare空港へと…orz

なんでも急病人が出てChicagoに引き返すことになったんだとか.仕方ありませんね.飛行場では救急車が待機.病人を搬送すると,飛行機は再びAlbuquerqueに向けて離陸しました.

結局Albuquerqueに到着したのは深夜.Los Alamosまでは,さらに車で1時間半の道のりです...普通なら…

Santa Feへの峠を登ると,そこは…

雪国でした.

   
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