家内に、朝、キッチンで聴く爽やかな音楽のCDが無いかと聞かれたので、CDの棚を指差して
「そんなん、適当にそっから取ればいいやん」と答えたところ、
「だって、ショスタコービッチとかバルトークとかばっかりじゃん」
確かに爽やかさには欠けますが、所詮は食べず嫌いです。僕が納豆が嫌いなのは、きちんと3粒ほど食べた経験の上で「腐った豆は嫌」と意見しているのであって、こういう態度は見習って欲しいものです。
ShostakovichとBartokに関してはおかしな話を聞いた事があって、その昔、とある東京の有名私大において、「どんな音楽を聴いているか」と聞かれたらこの2人を答えるのがエリート的にコレクトだったんだそうな。数十年も前の話ですが、近代の難解で知的な音楽を伊丹十三のように眉間に皺寄せて聴くのが秀才の証だったのかな。
学生だった頃、友人がShostakovichの9番の交響曲第1楽章の第2主題を「じゃんけんケンちゃん、あいこでチャコちゃん」と歌っていたのを聞いて爆笑して以来、あの旋律を聞く度に「じゃんけんケンちゃん」が頭から離れず、とても眉間に皺なんて寄らないんですけど。あと、7番の交響曲の「ちーんちーんぷいぷい」も。
閑話休題(それはさておき)、朝からBartokのViola Concertoなんて聴いていたらやっぱり気が滅入るので、僕なりに自分のCD棚の中から選んだのは、次のとおり。
- R. Schumann, Symphonien Nr.1 “Fruehling”, Nr.3 “Rheinische”
- A. Mozart, Streichquintett Nr.3, KV 515
- G. Mahler, Symphonie Nr. 4
- J. Haydn, Streichquartett Op.76 Nr.3, “Kaiserquartett”
- F. Schubert, Symphonie Nr.5 B-dur, D 485
- V. D’Indy, Symphonie sur un chant montagnard Francais, Op.25
もちろんコダワリ付き選曲なので、ペールギュントとか四季は入ってません。最後のやつ、ダンディの「フランスの山人の歌による交響曲」は、交響曲と言っていますが、実質はピアノ協奏曲。朝日の差し込むキッチンで、コーヒーでも飲みながらお聴きください。







