「Music」カテゴリーアーカイブ

古い古いピアノを弾きました

有名なピアノメーカーよ,奥様からそう言われたものの,寡聞にして知りませんでした.Mason & Hamlinというピアノの会社は1854年創業というから,アメリカでは老舗のようです.

それは一年前のこと.夕食に一人だけ招待され,ピアノ社交で乗り切った,あのピアノです.今回のSeattle出張でも,当然こうなるだろうとは予想していました.でもまさか,わざわざ調律までして待機していたとは.

Mason & Hamlin

このピアノを奥様の母親が購入されたのは1920年代だそうですので,本当に年代もの.昨年触らせて頂いたとき,かなりガタがきていると思ったのですが,まさかそれを調律するとは.調律以前にオーバーホールかアクション全体取り替えが必要そうな状態でしたもん.

それが確かに調律されています.キーもペダルもそこそこ普通に弾けるように直ってる.この日だけのためにかなりお金をかけて頂いたんじゃないかと,申し訳なく思います.

パソコンに入れてある楽譜,Bach, Chopin, Schubert, Beethoven, Brahms, Joplin, Debussy, Ravel … 片っ端から弾いていきました.始めは鳴りにくかったピアノも,次第に音が鳴ってきます.

と同時に,調律が次第に狂ってくるのがはっきりと聞き取れます.やはり100年前のピアノですが,ほんの少しの時間,ちゃんとした音楽を奏でてくれたようです.

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ウィーンの水辺にて,海を越えてきた笛

この記事コメント欄から始まった「フルート買います」の話は着々と進展し,かつてGonneko先生が使われていたフルートをComo湖畔のカフェで無事受け取りました.ダッキーのおまけ付き.

フルート作りで世界的に有名なムラマツ製です.アマチュアの自分に不相応なのは百も承知ですが,憧れの銀製のフルートを吹ける,それだけで頬が緩みます.

M100という型番で35年前のものだとか.本体は銀製,キーが洋銀らしい.年季の入った渋い色が良いです.僕が受け取る前にムラマツへオーバーホールに出して頂きました.おかげでキーの動,音程,どれもしっかりしています.

軽く吹いてみたら,やはり音の出し方が違うみたい.最初鳴らすのに少々苦労しました.

イタリアで受け取ったムラマツフルートはその後ウィーンへと運ばれ,ウィーンの森であたりの小動物を追い払う超音波を撒き散らします.ウィーンでフルートを吹いた,それだけ聞いたら,まるでプロのようじゃありませんか.

そして現地委員さん宅にて,チェンバロカラオケ大会.僕が適当にメロディーを吹いたら,彼が巧みな伴奏を付ける.さすがバロック音楽のプロです.白髪のクセ毛が二人並んでおりますな.

ところでチェンバロは現代の楽器より半音ほど低く調律されます.それに合わせようと思ったら,フルートの頭の部分を抜いて全長を伸ばす必要があります.

もうこれ以上抜けないというぎりぎりまで伸ばしていたので,なんだか腕の感覚が変.とは言えワイン飲みながらだったので,すぐにそんなこと気にならなくなります.それより,フルートが少々酒臭くなっちゃったかも.本当のプロなら絶対にこんなことやりませんね.Gonneko先生,すみません,今後はもっと大事に扱います.

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ある小悪魔の思い出の協奏曲

手持ちのCDをiTunesに入れ,職場や出張先で聞いています.でも大量にあるために,個々のCDのデータを完璧に保存するには至らず,特にCDのジャケット(アートワーク)はiTunesにお任せのまま.

古いCDが多いせいか,ジャケットが表示されないケースが多いのですが,中には変なアルバムを取ってきたりして笑えます.修正するも面倒なので,そのまま放置.例えば,Goreckiの交響曲第三番が,Sarah Vaughan.なんの脈略もなし.

Schubertの名曲,弦楽五重奏曲が,なんとパーティCD,なんか悲しい.

Shostakovichの11番の交響曲が,R&Bのヒット集.元の曲は「1905年」というタイトルですが,ジャケットは昭和の1953年.

もう笑うしかない,Bartokが,Battle Band.Dukeが「Bartokで行こう」.

こちらも個人的にハマったSibeliusのヴァイオリン協奏曲,ブルースなSibelius,ちょっと聴いてみたい.

「ある天使の思い出に」と添えられたBergのヴァイオリン協奏曲,でもこれじゃ天使じゃなくて,小悪魔だ.

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J.S. Bachの前奏曲の中にあるSchwencke小節

LilyPondでフルートの楽譜を作ってみる,の続き.ベタではありますが,Gounodの Ave Mariaを打ち込んで見ます.この曲の伴奏は,J.S. Bachの平均律Kravier曲集のC durの前奏曲が使われているので,Bachの楽譜も並べてみました.でもBachの前奏曲全くそのままではなく,上の色で囲んだ部分が追加されています.

ピアノを習う子供の定番教則本Sonatineアルバム,その中にオマケのように収録されているBachの前奏曲にも余分な小節があり,そこに書かれた「これはSchwenckeが挿入したもの」という脚注がずっと昔から気になっていました(全音楽譜出版さん,Schwenckeの綴が間違ってますよ).

Christian Schwenckeという人は知らないのですが,18世紀後半の音楽家のようです.小節を追加した理由は定かではありませんが,おそらくこの部分のBachのコード進行があまり滑らかでないと考えたのでしょう.挿入部分によってバスがF, Fis, G, Asと半音ずつ上がっていく形になります.また全体が36小節となり,4小節毎の構造がはっきりします.

Czerny版平均律にもSchwencke小節が含まれているのですが,Carl CzernyはSchwenkeより四半世紀ほど後の人なので,おそらく彼はSchwencke版を見ていたっぽいです.もしかするとCzernyも,ここはBachが間違ってると思ったのかも.Czerny大先生の編集が出てしまったら,もう取り返しがつかない.もちろん現在売られている原典版ではSchwencke小節は省かれています.

GounodがAve Mariaの歌を乗せたのは1859年,Schwencke小節込みの版なので,原典版の前奏曲を伴奏にAve Mariaを歌ったら途中でずれてしまいます.

Schwencke小節が有るのと無いのでは,どれくらい聞こえ方が変わるのか試してみました.まずは原曲.そしてSchwencke版

うーん,あんまり変わらんような気がする.

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フルート独奏用の楽譜をLilyPondで作ってみる

以前日本の楽譜店で,フルート独奏曲の楽譜を探していました.有名どころの旋律ばかりを集めたようなものです.そんな楽譜をぱらぱらとめくりつつ,これだったら手持ちのピアノ譜やスコアから適当に旋律だけ読めばよさそう.

とはいえ,余分なパートがある分,譜めくりが頻繁になります.しかもピアノ譜って往々にして重たいので,譜面台に乗せるのは面倒.なら旋律だけ抜き出しちゃえと,LilyPondを使って旋律だけの楽譜を作ってみました.

SchumannのTraeumerei,この楽譜をLilyPondに打ち込むのに要した時間は1時間ほど.さてこの作業を続けるかどうか.それにしても我ながら暇だね.

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シーチキンの音を調整する機械

Long Island

チューナー,テレビのじゃなくて楽器の音をチューニングするやつ,が欲しいなとAmazonで商品を探しつつ製品レビューを読んでたら変なQ&Aを発見.駄洒落なので日本語には訳しにくいけど,こんな感じ.

この商品,ツナ缶のチューナーに使える?
  もちろん,でもツナの音はシ(sea)だけだぜ
  ヒラメだと真っ平らなシのフラットになっちゃうけどな
  ブラックバスだったらベースのチューニングしかできないけどな

これじゃチューニングじゃなくて,ツーニングだ.

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やっぱりキャンセルだった

Los Alamosのコンサートシリーズ,今夜は Venice Baroque Orchestra.バロック音楽の夜と洒落込むべく会場へと向かうと,何故か駐車場がスカスカ.まだ来るのが早かったかなと思いつつ,会場に入ろうとしたら,係員から呼び止められました.

「今夜のコンサートね,キャンセル

楽団が乗るはずだったフライトが遅れて,こちらに到着できなかったらしい...

話は一週間前に戻り,日本からの客としばし飲んでおりました.彼は翌日のフライトでLos Angelesへと旅立っていきます.

そして翌日,彼からのメール,

「フライトがキャンセルになって,まだSanta Feにいます」

不思議なことだ.どうして周りの人々が航空機トラブルに遭遇するんだろう.

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