日本人,それともアメリカ人?

日本人三人がノーベル物理学賞という喜ばしいニュースに沸くなか,「あれ,南部氏はアメリカ国籍じゃ?」と訝った方も多いはず.かく言う自分もそうです.日本生まれではあっても,アメリカの市民権を取得されているので,日系のアメリカ人と考えるのが普通.三人受賞と表記しているマスコミは,日本民族と国籍は別物と考えておられるのでしょう.

日本は二重国籍を認めていないので,アメリカの市民権を得れば日本国籍を失います.どの程度きっかりとやるのかは知りませんが,少なくともパスポートの更新は出来なくなります.日本に住民票の無い在米邦人は,更新時にビザやグリーンカードの提示を求められますので.(もし市民権を取っても,パスポートの有効期限内はこっそり日本人として帰国できるのかなとも思ったり…)

僕はグリーンカード所持者ですが,これはビザの一種であり,あくまで国籍は日本です.選挙権が無いこと以外,生活上のアメリカ人との違いは殆どありません.仕事上の不都合も無いし,ある意味,非常に気楽な身分であります.

まあいつの日か市民権の事を本気で考えないといけないとは思っているのですが,とりあえずはこのお気楽身分を続ける予定.ただ最近ちょっと気になったことがありまして,とある日本の同業者筋からの情報によると,

「ロスアラモスで,日系人ががんばっちょるらしい」

とかいう噂が流れてるんだとか.いや,日系人じゃなくて,歴とした日本人なんですが...

FacebooktwittertumblrmailFacebooktwittertumblrmail

18 thoughts on “日本人,それともアメリカ人?”

  1. いつも読んでます。タイムリーな話題なので書きこみます。
    僕もグリーンカードでしたが、つい最近市民権を取りました。
    研究分野の関係で、やっぱりあると何かと便利だし、
    来月の選挙で投票できるのがうれしいですね。
    日本国籍が無くなるのはちょっと残念ですが、
    罰則も無いようなのでしばらくは黙っていようと思います。

    さて、ノーベル化学賞の下村氏、インタビューに答えて、
    “ ——国籍は日本のままなんですね。
     「何でわざわざアメリカ人に変わる必要があるの? 日本人でもアメリカに住める。
    研究費を取るにも差別はなかったし、ほとんど不便は感じない」 ”

    と言われたそうですが、

    ” ——最近の日常生活は?
     「これまでの自分の歩みを子どもたちに伝えたいと思って手記を書いています。
    子どもたちは英語しかできないので、英語版と日本語版を同時に作っている。
    日本語版は日本にいる親類に読んでほしい」 ”

    下村先生、子供に日本語も教えていないの?
    帰化した僕だって子供に漢字を教えているのになあ。

  2. 知人の娘さんがアリゾナ在住の日系二世と結婚し男の子が生まれました。
    その赤ちゃん、どうみても外国人の顔をしています。
    お父さんは日本人にしか見えない顔です。日本語も話せます。
    赤ちゃんの遺伝子は日本人なのに・・・
    こういうことって例外的なことですか?

  3. あ、LiLA管理人氏はまだ日本国籍だったのですね。
    てっきりもう米国人になられたのかと思って、うちの嫁様と「管理人氏がノーベル賞もらっても、米国人て紹介されるんかなぁー」と話してました。いやはや失礼しました。

    そーいえば、化学賞の下村氏、息子さんがあの「テイク・ダウン」の下村努さんだったですね。
    世界的に有名なハカーも、若い頃はオワンクラゲを獲ってたというのが面白かったです。

  4. 通りすがり@パサデナさん,いつも読んでくださってありがとうございます.市民権を取られたんですね.確かに研究上,あれば便利ということはありますね.僕も外国人を招聘する場合は,同僚のアメリカ人にホストをお願いしたりすることがあります.
    でもほんと下村氏の言われるように,不便は感じないし,市民権を取るかどうかは本人次第という気がします.「日本人でもアメリカに住める」という点,アメリカの寛容さを感じますね.逆はとてもややこしい.

    子供への日本語教育は頭の痛いところです.家庭で日本語を話してはいますが,読み書きとなるとやはり教える必要がありますもんね.一方で,子供らがアメリカで成長すれば,果たして日本語読み書きが出来る必要があるのかという疑問も.

  5. 管理人さんは日本人ではなく日系人として認識されていたのですね~!
    それくらい溶け込んでいらっしゃるということでしょう♪
    海外で研究される日本人科学者が多いのはやっぱり没頭できる環境が整備されているからでしょうか???

  6. Chieさん,不思議ですね,日本人の女性と日系二世の子供が,外国人の顔なんですか?その日系二世の方に西洋人の血が混じってたりするのかなぁ.わかりません.もしかして,その知人の娘さん,ご先祖に西洋人のDNAが入っているのかも.環境がアリゾナになって,その記憶が呼び戻されたとか.

  7. いけさん,まだ日本国籍ですよう.ノーベル賞もらう心配は一切無いので,ご安心を.イグノーベルなら,ちょっと気になりますが,ああ言うのって狙って取れるもんじゃないですしね.

    そうそう,あの下村さんなんですってね.○タ○系,じゃなかったIT系ニュースサイトに書かれているのを読んでびっくりしました.受賞までは息子の方が有名人だったという…

  8. わんこさん,まあアメリカに住んでるのは分かっても,国籍がどっちかなんて自分で言わなければ分かりませんもんね.溶け込んでは無いと思うんですが,帰国する度に違和感が増大しているのは否定できません.ウラシマ状態なんでしょうか.
    海外というか,アメリカの研究環境と待遇はやはり良いですね.もちろんダメな人は切り捨てられる競争社会ではありますが,成果は正しく評価してくれます.

  9. 私も最近アメリカ市民権を取ったのですが,ここまで決心するのに20年かかりました.管理人さんがおっしゃるとおり,グリーンカード保持者というのは本当にお気軽な身なんですよね.この前jury dutyの通知が来た時も,市民権持ってませんとすぐ逃げられたし(笑).でもこれからはそうも行きません.国民としての義務があります.もうあと数年でアメリカ生活の歳月が日本での生活年数を追い越します.自分が日本で生活するというイメージ像がだんだん薄れてきたというのが実情です.やはり生活を基盤とする国,自分の子供たちが将来住むだろう国に市民権を持ち,関っていきたいと思うようになったのです.まあ,自分の中でのアイデンティティーのようなものは死ぬまで日本人だと思うのですが,アメリカを第二の故郷として多分ここで骨を埋めることと思います.でも,アメリカに住む日本人の友人と,将来ここで老人ホームに入った場合まずいアメリカの食事はしたくないねと話しています(笑).やはり老人ホームに入らなくて住むような体力作りを今からしなければ(笑).

  10. お久しぶり教授。

    気難しい問題ですね。
    日本も、もっとおおらかになってほしいものです。
    やはり、そっちに住む友人も”日本国籍”を残しています。
    奥さんそっちの方ですが…..
    だから子供はどっちでも住めるとか言ってたと思いますが?(違ったかな〜?)
    (私はそういったことは無知なので….)
    ただ、彼が言うには、超究極な場面になった場合を考えての事と……(おもいっきり省略しますが)
    なんでも、日本国籍を1度手放すと取り戻すのは凄く大変だとか…….?

    まっ、まぁ私にはあまりにもハラホレの話過ぎて…..(爆笑)
    奥さんアメリカ人なのに、旦那は日本人で日本国籍で……..
    で、その子供は………..アメリカ〜〜??日本〜〜???(@。@)うへ〜〜….みたいな。(笑)

    まぁ、私に言わせれば、国境のない世界になればなぁ〜……と。
    パスポートなんていらない世界になればいいのになぁ〜と思うよ。(まるで子供花輪)

    いいじゃねぇの〜〜なにじんでも〜!(火星人でも….)

    ちなみに私は、キャベジンです。

                                所詮そんな程度の男ここにあり!

  11. 私もこちらで永住権を取得して生活しています。普段は得に不便は感じませんが、EU加盟国として英国を見る時、永住権と市民権の違いをひしひしと感じます。他国で労働許可なしに働くことができたり、医療サービスが無料で受けられたり、空港のパスポートコントロールで面倒な質問にいちいち答えなくても済むと思うと、市民権取ろうかな、、、という気も時々湧いてきますね。日本も二重国籍を認めてくれたら楽なのになあ。

  12. 知り合いの奥様で、堂々と「うちのパパってぇ~日本とアメリカの二重国籍なのぉ~」と触れ回っている方を知ってます。そ、そんなことは大きな声で言うもんじゃないのよーと教えてあげればいいんでしょうが、あまりにもあっけらかーんとおっしゃっているので誰も言えません。

    しかし、フジモリ大統領の時なんて、法律を曲げてまでうやむやにしちゃったくせ(本来ならあの人はとっくに日本国籍なんか失っているはず)に、ひとたびノーベル賞の名誉が絡むと二重国籍容認の動きになるなんて、日本政府って…まあ、その方が私たちには都合が良いですけどね。。。

  13. ふ~む、難しいぞ=!!
    前々から疑問に思っていて一度調べようと思いながらも放っていた問題でございます。
    要するに、日本人はアメリカンと結婚してアメリカに住んでも、国籍は日本のままでもグリーンカードを取得すればOKつーことですか?
    パスポートも日本のを持ってるっちゅーことですよね!?
    で、その市民権とやらを得たらパスポートはアメリカのやつになるんですか??
    逆バージョンもよくわかりません。むむむ。
    もしアホなこと言ってたらごめんなさい。でも、本当に訳わからんですますですます。

  14. Esperanzaさん,Jury dutyは「英語,話せません」で見逃してくれるという噂もあるんですが,本当ですかね.そうそう,法律上の国籍はさておき,やはりアイデンティティを置く上での母国を大事にしたいですね.この後,さらにどこか別の国で暮らすことにならないという保証は無いし,自分が何人と考えるかは,結局自分次第なのかも.
    その老人ホームのまずい食事ですが,だから美味しい食事を出す老人ホームを経営すればいいんですよ.ヘルシー低コレステロールな和食を売りにすれば,健康ブームのアメリカ人,絶対に飛びつきますよ.最近,アメリカ人も食事へのこだわりに目覚めてきたようですし.さあ,さっそくロスアラモス内で適当な物件を物色しましょう.今なら安いですしね.

  15. きゃべじん花輪さん,だから教授では無いと,あれほど...
    片方の親がアメリカ人で無くとも,アメリカで生まれた日本人の子供の場合,大人になるまでは二重国籍が認められています.でも大人になったら,日本の法律上は,どちらか選ばないといけないんですよ.それまではパスポートを二つ所有できます.こういう場合,国籍っていったい何なのか考えされられますね.上の方のEsperanzaの住人さんも書いておられますが,法的な国籍よりも,自分の心が所属する国というのが,結局は大事なんじゃないでしょうか.

  16. Yukiさん,空港でのやりとり,「帰国」と「出国」の違いは大きいですもんね.永住の場合,結局は外人扱いなので,生活に不便ではなくとも完全に溶け込むことはできないというもどかしさがが付いてまわりますね.日本,二重国籍の議論が始まったようですが,どうなんでしょう.ノーベル賞の数にからめて二重国籍を言うのは,あまりにご都合主義に聞こえるのですが.

  17. TAMAさん,実際,多いようですもんね,隠れ二重国籍.ヨーロッパでは二重国籍を認める国が普通だと思いますし,国によっては,そこで生まれたからには国籍を失うことができないなんて所もあるようです.海外を転々とする人にしれみれば,国籍なんてどこが発行するパスポートを使ってるかにすぎないのですが,やはり戸籍のある国ではややこしいですね.

  18. Mimi☆Kiraさん,アメリカ人と結婚した日本人の場合は,まずグリーンカードが与えられます.これはアメリカに住む事を許可するビザで,パスポートは相変わらず日本のものです.アメリカ人にはなれません.
    グリーンカード取得後,5年間を経てアメリカ市民になる権利が与えられます.そこで国籍を選ぶのは本人の意思次第です.そのまま日本人として赤いパスポートを持ち続けるもよし(この場合はグリーンカード所持者),アメリカ人になってしまうのもよし.市民権を得た場合,日本の国籍を失い,パスポートはアメリカ発行のものとなります.
    なお,結婚によって発行されたグリーンカードは,数年(確か2年)の「しばり」があります.この間に離婚すれば全てを失います.偽装結婚防止ですね.

コメントは停止中です。