La Mer

日本は「海の日」の休日なんだとか。こちらは勿論通常出勤、しかも海にはちょっと縁の無いNew Mexicoです。比較的海に近い所で育った自分ですので、たまに海が恋しくなることもあります。

ファルファーレさんの所に、丁度「海の日に聴きたい曲」という記事が出ていました。海と言えば、Debussyの交響詩”La Mer”。交響詩と訳されますが、Trois Esquisses Symphoniquesは3つの交響的写生とか言う意味。その名のとおり、まさに海を音として写し取ったような音楽です。

作曲されたのは今から丁度100年前の1905年で、1905年と言えばEinsteinが特殊相対性理論を発表したので有名ですが、Debussyは物理なんぞ気にせず、北斎の富獄三十六景の神奈川沖波裏からインスピレーションを得て作曲したという話。そのためか、CDのジャケットには北斎の版画が使われることが多いです。

全体は3楽章から成り、曲最初のチェロの短い動機が全曲を統一する循環主題になっており、交響曲と呼んでも良いような形式となっています。終楽章最後のコーダでトロンボーンが強奏するのは、この動機の逆の形。

変形された幾つかのモチーフが、全曲を通じて繰り返し利用されるのと、それらモチーフがロマン派の旋律のようにあまりはっきりしないので、音楽を聴くというより音響の風景を聴くという感じがします。Debussyは印象派という「派閥」で語られますが、実際はクラシック音楽の中での特異点で、そういう意味では1915年に発表された一般相対性理論とも関連があります。

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2 thoughts on “La Mer”

  1. 相対性理論と同じ年とは知りませんでした!
    北斎といえば、フランスの学校の卒論で浮世絵について書きました。
    浮世絵収集家としてしられるモネ、私の大好きな睡蓮の絵が眺められるパリのオランジュリー美術館、今は改装工事中なんですよね。
    今度フランスに行ったときはモネのお家、ジヴェルニーに行きたいです!

  2. Farfalleさん、DebussyとEinstein、活躍した時代は近いんですね。
    オランジュリー、チェイルリー公園の横ですね。部屋の壁一面の睡蓮の絵を、
    真ん中の椅子にすわってのんびりと眺めていました。まだ工事が始まる前の話です。

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