左手の音楽

本来両手で演奏するピアノを片手で弾けと指示されている曲があります.それも大概は左手だけ.有名なものに,Ravelの左手のための協奏曲.戦争で右腕を失ったピアニストPaul Wittgensteinの委嘱で書かれたもの.Wittgensteinは他の作曲家にもピアノ協奏曲を書いてもらっていますが,今日滅多に演奏されることはありません.ちなみにRavelの協奏曲,両手で弾いても難しいです.意味無いけど.

Scriabinの楽譜に,ちょっと見ると簡単そうなものがあります.でもタイトルは左手のための前奏曲Op.9-1とノクターンOp.9-2.Chopin風の音楽ですが,最初タイトルに気づかずにしっかり両手で弾いていました.

片手専門の曲で無くとも,管や弦の単旋律楽譜を片手ピアノで弾くことができます.意味あるかどうかは別にして,それなりに面白いものです.特にJ.S. Bachの無伴奏チェロ組曲.もちろんチェロで演奏するからカッコいいんですが,そんな気分をちょっとでも味わうために,左手のためのピアノ小品として弾いてみます.

弦楽器だと容易な幅の広い音程の跳躍が出てきますが,そこは左手の練習と思っておもいっきり手を広げてつかみます.楽譜に運指の指示がありますが,だまされてはいけません.指の番号は弦楽器とピアノでは違うのです.絶対にピアノで演奏できないのが,同音のレガート.これはオクターブずらしてごまかします.

無伴奏の5番あたりは,全曲弾くとちょっとした達成感が湧いてきます.もっともこういう音楽はチェロで演奏するから凄いのであって,ピアノで弾いたところでだれも褒めてはくれませんけど.

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