ポータブル暖房があったら

家全体に暖房が入るのがアメリカの住宅では普通ですが,全部ぬくぬくより足元だけのほうが快適なので,室温控えめにして炬燵生活です。でも実は炬燵ってずっと長い間,自分にはあまり縁のないものでした。

小学生低学年の頃は家にあったと思います。でもいつの間にかちゃぶ台としての機能のみを残し,炬燵布団の記憶はありません。それが何十年も後にわざわざアメリカに輸入するとは。

そんな小学生時代,祖父母の家にあったのは掘り炬燵。田舎に古くからある伝統の,と言いたいところですが,祖父が板の間を四角く切ってわざわざ作ったもので,実態は普通の電気炬燵でした。

そしてその隣に常にあったのが火鉢。

僕はこれが大好きで,冷えた手を火鉢で暖めては,毎日のように餅を焼いて食べてました。そして事あるごとに祖母に言っていたのは,

これ,形見にちょうだいね

まだ死にそうな歳じゃなかったはずですけど,歳月は流れて火鉢用の練炭も入手困難になったのか,使われることもなくなりました。やがて祖父母は他界し,その家も無くなりました。

そんな家のことをふと思い出し,そう言えばあの火鉢どうなったんだろう。重たくかさばる陶磁器です。おそらくは家を解体するときに廃棄されてしまったのかも。

10 thoughts on “ポータブル暖房があったら”

  1. 似てるお話で、母方の祖父母の家にあった火鉢は叔母が形見に持ち帰り、従姉妹の家で現役です。今年もおそらく使っているはず。換気しながら使うから、案外スースーして寒いんですけど、風情はありますよね。

    1. Sanaeさん,火鉢って全然暖房にはならないんですが,ちょっとした火遊びが室内でできて楽しいんですよね。暖炉つければいいんですが,それはそれで色々面倒なことがあって。

  2. 炬燵はすぐにあったまれるから今も健在で、
    一人暮らしの学生さんなんかがぼっち炬燵しているようですよ。
    火鉢は骨董屋さんにあります。
    すっかり高級品になって炭や灰だって高いです。
    これでお餅を焼いたのよ。って言ったらえ~~って言われるかも。
    柄が美しいからインテリアとして生き残ったのかな。
    その火鉢捨てられちゃったのはちょっと惜しい気がします。

    1. Chieさん,一人暮らしだと炬燵は効率いいですもんね。炬燵ビールしながら,眠くなったらそのままおやすみ,極楽です。僕が学生だったときは,確か電気カーペット使ってました。あれもまあ炬燵みたいなもんです。
      うちにあった火鉢は,有田焼っぽいやつでした。まあ九州なので普通かもしれません。骨董品で買ってきて使うってのは金持ち道楽の領域ですなあ。

  3. 一世を風靡した火鉢はガスの普及で急速に衰退したのですね。
    火鉢で手をあぶった経験、どこかであるはずなんですけど
    どこでだったか思い出せません。家では使ってなかったので。
    少年LiLA管理人さんは、よほど火鉢が気に入ってらしたんですねぇ。
    各家庭で使われていた火鉢って、やっぱりほとんどが廃棄処分
    されてしまったんでしょうね。粉々になってどこかの地面の中で
    眠っているのかな。
    炭や練炭を入れた掘りごたつは、幼馴染の家で経験しました。
    潜ると中毒になるよ!と言われて怖かったのを思い出しました。
    掘りごたつは暖かくて足腰は楽でいいですよね。

    1. ポージィさん,火鉢というとかつての文豪が書斎で使ってるイメージあるんですが,さすがに餅は焼いてなかったかもしれません。火鉢好きでしたねえ。火起こしもやってました。着火するのはちょっと手間で,庭でやってたのですが,あれも今ではできないかもしれません。炭の掘り炬燵はさすがに怖いですね。一酸化炭素が充満してそうです。

  4. わたしの生家には電気あんかの入った掘りごたつの脇に有田焼と思われる巨大な火鉢がありました。帆掛船がたくさん書いてありました。冬にはそこで餅を焼くのも定番。燃料はやはり炭だったんでしょうね。そのころは七輪を使っているご近所さんもいました。わたしは手の代わりに油粘土を炬燵で温めて粘土細工をするのが、小学校から帰ってからの日課でした。ある日、そのまま放置して、そのあとどうなったか、フォトグラフィックメモリーと異名をとるわたしも都合の悪いことは覚えておりませんです。小学校4年の時に家を建て替え、新しくなった家には炬燵も火鉢も戻ってきませんでした。その家も数年前にさらに建て替えられ、今は賃貸住宅として思い出だけが残っています。

    1. missssyさん,炬燵の隣に火鉢,似てますねえ。炬燵では餅は焼けないので,火鉢は必需品でした。でも餅を置いてあるのが超寒いところだったので,誰が餅を取りに行くかが問題となってました。炬燵は布団に食べかすやらが散らかって掃除が大変なので,他の暖房手段が普及してくると敬遠されてきましたね。そもそも局所暖房だし。うちはガス温風ヒーターでした。

  5. 懐かしいね、火鉢。あんころ餅を焼いてよく食べさせられたっけ。うっかりすると膨れた餅からあんこだけ飛び出しちゃってあんこ無しのあんころ餅になってた。あと干し芋とかもよく焼いて食べたね。

    1. Tokiさん,そうそう,あんこ入りの餅って,むにゅうって出てくることあるんですよね。干し芋もありましたね。あと,おかき。常にやかんのお湯が湧いてたから,お吸い物とかも作ってた。

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