肉食性出版社にちょっと付き合ってみた

相変わらず聞いたことも無い出版社から「論文出しませんか,お安くしときますよ」な営業メールが飛び込んできます.内容なんてお構いなし,オンライン版だけ出しといて投稿料で稼ぐ,predatory publisherとかpredatory journalと呼ばれます.日本語だと,ハゲタカ出版社.

Beall Listに,この手の出版社の一覧がありますが,名前を見ただけではごく普通の論文誌にしか見えません.こういう雑誌に論文書いて,それを業績リストに載せてる人って...政治家的には「いかがなものかと」.

さて新年早々,査読依頼のメールが舞い込んで来ました.しかも例によって聞いたことも無い出版社です.普通なら無視するところですが,論文のタイトルを見て,アレ?っと思った.

なんか見覚えあると思ったら,昨年某出版社から査読依頼された論文です.あまりに間違いが多いのでそれなりのレポートを送っておいたのですが,そのまま音沙汰無し.それが回り回って,肉食性出版社に流れ,運の悪いことに僕のところへ戻ってきたらしい.

普段なら査読の依頼も無視するのですが,今回ばかりはきっかり Reject のレポートを送っておきました.ちゃんと落とし前をつけとかないとね.

ま,どうせどんなレポート出したって,掲載するんだろうけど.

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「肉食性出版社にちょっと付き合ってみた」への14件のフィードバック

  1. 一般人から素朴な質問をさせてください。
    「査読」とは出版でいう「校閲」と同じような意味ですか?
    言葉の誤りだけじゃなく内容の誤りを正す?
    もっと素朴な疑問は無償でしてあげるボランティアですか?
    校閲は出版社に担当の社員がいるわけだけど、
    科学系の出版社は学者のかたにタダでお願いしちゃう?
    なんだか虫のいい話じゃないか?なぁクマさんよ。
    と思わず落語の世界に・・・

    1. Chieさん,校閲とは違うんです.査読は誤りを正すわけでもなく,論文の内容が正しいかどうかを判定して編集者に報告します.普通は複数人が担当して,判断が公平になるようにします.まあちょいサービスで,校閲的なことをやってあげることもあります.
      もちろん無償ですので,やりたがらない人もいるんですが,まあこればかりは学者の義務みたいなもんなのでできるだけ引き受けております.
      最終的な校閲は,出版社でやることもあるし,著者責任の場合もあります.文章があまりにひどい場合は,査読に回すまえに編集者が著者に突き返したりもします.

      1. そうなんだー(って解ったような解んないような)
        それで論文はあっちへ行ったりこっちへ来たりするんですね。
        紙の頃なら紛失もあったのかなー。

        1. Chieさん,紙のころは紛失もあったかもしれませんね.郵送でしたし.校閲はFAXだったかもしれませんが.そう言えばフロッピーディスクを郵送したこともあったっけ.

  2. 今の若者はタダでアルバイトしませんよ。
    携帯電話持って耳にイヤホンして人を付け回している若者や車に乗って人を待ち伏せしている爺さん婆さんや主婦、小遣い欲しさに悪い人たちの言い成りになって、だから社会人になって変な大人になってしまう/なってしまったんだからね。

    世界は違っても心の歪んだ人物を創り出している世の中には間違いなさそう。

    1. いたずらリスさん,全員が心が歪んでいたら,それはそれで普通の世界になるんじゃないかと.かなりワイルドな世界ですね.カリブの海賊の世界かもしれません.pirates life for me!

      1. 通りで、今年に入り、気づいただけでも最低6回は家の中に不法侵入されてます。その前からですからもうなんともないんですね。
        上の人がここ数日、安全靴を履いて室内を歩いているみたいです。昨年の暮れよりずっと我家近辺を工事してます。今日も天井裏と壁を。夕方から壁越しにゴンゴンと電気の入った音がしてます。
        そう言えば、4日ほど前、今は5階に住まわれている超美人マダムから、話したこともないのに、お気をつけて、って言われたっけ!気をつけないといけないかもしれません‼️電気工学について知って入ればなぁ〜。おまけに私って不器用だから、壊すことできても直すこと出来ないので、中々難しいとです。

        1. いたずらリスさん,もしかしたら上の階から超磁力兵器で攻撃しようとしているのかもしれません.電気工事はきっと通常の100V電源では足りないので,高圧電源を設置しているのでしょう.ゴンゴンという音は,まさに高圧電源の作動音です.なんとかしないといけないので,まずは超美人マダムを紹介してください.

  3.  来る来る、そういうお誘い。それと、国際会議やるからネギ背負っておいで、ってやつ。出元はたいてい東方の超大国ですね。

     またワイン話で恐縮ですが、十年ほどまえのこと。ボルドー酒造組合の高級ワイン拡販ターゲット、日本やめて中国に注力、との新聞記事。経営判断としては正しいし、「高級」が付く以上小猫とはあまり関係ないけど、西欧かぶれ猫としては捨てられた気分でした。一昨年は成田・ウィーン直行便が無くなるし。これもまっ、大して関係ないか。

     東アジア数千年の歴史の流れの中で、東はずれの一過性の渦が消えつつあり、大河が本流に戻るってことなんでしょうね。でもこれからの百年、千年どうやって生きていこう?あっ、小猫もう死んでるか!

    1. Gonnekoさん,あの直行便が無くなって不便になっちゃったひと,一部におりますね.僕の場合はいつもパリかアムス経由なので,ウィーンは本当に遠い存在です.
      中国行きワインなんですが,どうなんでしょうね.日本でワイン拡販を妨げてるのは,ビールと日本酒の普及もあると思います.あちらの国でももっぱらビールか焼酎だったし.
      これから千年をどうやっていきるか,そこはやはり脳だけを取り出してコンピュータと接続して生きるしかないでしょう.思考だけに「専念」できますよ.

    2. みなさん、猫は捨てないようにしましょう。捨てられたその隣近所、たいへんな騒ぎになります。

  4. 去年、“I like this paper very much! ”と査読者さんから書いてもらっての掲載だったという面白いお話を某所で聞いたのですが、LiLAさんも今までそういうコメントを付けたくなる論文に出会ったことはありますか?

    (と、まるで講演会の質疑応答のような質問をしてみる。)

    1. Sanaeさん,I likeはないですが,good workとか書いたことはありますよ.もっとも良いと思える原稿なんて10%くらいなもんです.あとは修正すりゃいっかというのと,ダメダメが半々ってとこでしょうか.

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