先月、$1000もの大金をかけてJeep Cherokeeのクラッチを修理しました。年代物ながらもその後順調に動いていたので、ちょっとばかり油断してしまったようです。
週末、Santa Feに買い物に出かけ、スーパーの駐車場に車を停めました。エンジンを切り、クラッチペダルから足を離すと、何かがひっかかる感触があります。再び踏み込み、離す。どこかでカチッと音がします。変だなと思い、ちょっと強くクラッチを踏み込んでみると…
今度は、パキッという乾いた金属音、そしてペダルを踏んでいる感触を失いました。
「あひゃ!なんか踏み抜いた!」と足下を見ると、クラッチペダルはまるで振り子の様にブラーンブラーンと揺れています。何がどうなったのかはさっぱり分かりませんが、クラッチが通常の状態で無いことだけは確か。
「おちつけ、もちつけ」と頭の中で繰り返し、ひたすら冷静に状況判断しようと試みます。「えーっと、クラッチペダルが利かないということは、エンジンは二度とかけられないということだな」「携帯は持ってるよな」「AAAに電話すれば最悪でも修理工場までは運んでもらえるな」「帰りはどうしよう。Santa Feの友人に電話して迎えに来てもらおう」等々、いろんな事が頭の中を駆け巡ります。
頭の中でこれからなすべき事を整理しつつも、先ずはクラッチペダルがどうなっているのかを調べるのが先決。運転席下に頭を突っ込み、何か折れたものが無いか探しました。
クラッチペダルは、相変わらず何の機能も果たさずにぶら下がったままです。よく見るとエンジンルームから一本のシャフトが伸びています。どうやらこれがクラッチに繋がっているよう。ペダルにひっかける穴もあります。素手で無理矢理シャフトをつなぎました。床にはスプリングが落ちています。多分クラッチペダルの何処かに付いていた部品なんでしょう。それらしき場所を見つけて適当に取り付け、見た目は元に戻ったようです。
試しにペダルを踏み込んでエンジンをかけてみると、大成功!なんちゅう単純な構造やねん、と一人つっこみつつも、これでLos Alamosまで帰れると一安心。
無事生還して、この事件を友人らに話すと、皆から「そんな車、早く処分してしまえ」と言われてしまいました。で、「次に買うなら日本車にしろ。自分は車は絶対に日本車と決めてるんだ」と強く薦めてくれた友人は、生粋のアメリカ人。








昔、クラッチレリーズのシールが抜けて、クラッチが全く切れなくなってしまった事があるのですが、実は車はクラッチが切れなくても運転出来たりします。
停止している時は、エンジンを切る必要がありますが、スタートする時はギアを1速かバックに入れて(進みたい方向です)セルモーターを回すと車が動きながらエンジンがかかりますのでそのまま進みます。
変速する時はちょっとコツが必要なのですが、まずギアをニュートラルにする時は、ちょこっとアクセルを踏んでアクセルを離すと、ほんのコンマ2秒程ですが、ギアにトルクが掛からない時が生じるので、その瞬間にギアを抜きます。
ギアを入れるには、ニュートラルに入れた状態で少し空ぶかしします。 ギアを入れたいギアの位置にほんの少し軽く押し当てていると、エンジンの回転とギアの回転が合う場所でシンクロコーンがギアが入るよと教えてくれるので、その時にすっとギアを入れます。 ギア鳴りもしないで結構スムーズにギアが入ります。
停止する時には、ギアを抜いてから車を止めて、エンジンを切ります。
と、こういった面倒な手順を繰り返していると一応移動は出来ます。 私はこれで埼玉から横浜まで移動した事があります。 夜中だったので結構楽でしたけど。 ニューメキシコならそれなりに移動出来ますよ〜。
クラッチペダル側にクラッチ動作確認スイッチが付いていれば、ダミーにクラッチを踏んでエンジンもかける事が出来ます。
でも、私も車は日本車を買いますが(笑)。
ええっ!?
何と、また別のところが壊れたんですか。
しかも、それを道具も使わずに素手でくっつけて、
しかもしかも、50キロも運転して帰られたんですか??
何と恐ろしい…
先日の$1000は惜しいですけれど、事故に繋がる前に
できることなら、お買い替えください〜〜
(あるいはMooseさんご伝授の運転法をマスターしておくか?)
走っている最中にならなくて良かったですよぉ
ご自分で直して運転できる状態にした、というのがすごい!
ビックリ w(@o@)w
無事に帰ることができて、なによりでした。
Mooseさんご教授の裏技、いざというときのために覚えておいた方がいいですね。
でも、普段でもたまにクラッチがうまく繋げずにエンストする私には難しそう…
冷や汗ものでしたねー。ご無事で何より!
私もチェロキー大好きです。あの カクカクカク
としたとこがいいなぁ。
Mooseさん,なんか凄い技ですけど,チェロキーを使い続けるには憶えておいた方が良いんでしょうねぇ...セルモーターでエンジンをかけるといのは考えはしたのですが,折角スーパーの駐車スペースに止まっているのを無理に動かしてバッテリーが死んでしまったらもっと悲惨な状況になりそうなので,やめました.
しかし,クラッチなしでもギアチェンジできるんですね.今度練習しときます.
ところで,もう日本ですか,もしかして.
ポージィさん,またなんです.でも素手で直してしまいましたのでお金はかかりませんでした.直ってるのかどうか,いまいち良く分りませんけど,動いてますよ.さすがに帰りの道のりは,安全運転でございました.さて,今度は何が起こるでしょうか?
cembalopianoさん,マニュアル車に乗ってるんですか.日本で今時珍しいですね.ヨーロッパでは,マニュアル車はまだ多いですけど.
直したっちゅうほどの事では無いんです.ただ,何か外れてる部品があったから,元に戻してみたというだけなんです.問題は,正しく取り付けられてるのかどうか不明なこと.
まこさん,無事に戻って来れました.もう15年物のチェロキーなんですが,何故か好きなので手放せないんですよね.音はでかいし,武骨だし,繊細さのカケラも無いし.なんか西部開拓している気分です.
直されたご本人の勘もさることながら、それで直ってしまうという、いい意味で単純な作りなのかもしれないなあと思いました。これが電子制御のなんとかかんとかになってしまうと、そういうのもお手上げですね。
にしおさん、まさかクラッチペダルが単に棒に引っ掛けてあるだけだなんて、思いも寄りませんでした。自分の車、超ごっつい仕様なんですよ。自動で動く部分なんて皆無です。窓も手動、鍵も手動、サイドミラーなんて外から車内に棒が伸びていて、それで角度調整します。その分壊れても何とかなるというタフさはありますね。