Liszt編曲Beethoven交響曲

C. KatsarisがF.Liszt編曲Beethoven交響曲全集を出したのは1980年代。この難曲を余裕で回る指で弾きこなすのに、聴いていて呆れました。管弦楽の編曲ものは比較的簡単に弾けるようにしたものが多いのですが、このLiszt編曲は全く妥協無し、全声部を忠実にピアノ譜に移し替え、一方では非常にピアノ的な音形に置き換えたりして、独奏曲としても十分な音楽になっています。

その分演奏は難しく(Lisztの曲で難しくない曲なんて無いですが)、例えば田園の第2楽章、ゆっくりした音楽ながらも、これは4手用編曲かと思うほど。ちなみにKatsarisですが、Liszt編曲にさらに音を加え、より難しくしているそうです。

これは7番交響曲の第2楽章冒頭。コントラバスはチェロのオクターブ下を弾いているだけだし、pなので、自分がトランスクリプトするなら左手は単音するところ。でもLiszt版にはしっかりとコントラバスのパートが加えられています。この楽章では同じ旋律を何度も繰り返しますが、この後、左手はアクロバットのように鍵盤の上を飛び跳ねることになります。


田園1楽章中間部、ファゴットとヴァイオリンがカッコウの音形でかけあうところ。とてもシンプルな楽譜ですが、実は左右の手が交差しています。何か意図した理由があるんでしょうが、凡人には理解不能。考えられそうなのは、2小節目で最初に右手でドソを弾いたら、そのタッチを変えないようにして最後まで続けるということか。


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「Liszt編曲Beethoven交響曲」への7件のフィードバック

  1. リストの曲ってなんか♪がウイローモスのようにつながっていますね。でもネバネバしてすきですね、私は。シューベルトって聞きたくない作曲家ですがリスト編曲だったら聞きたくなるってのは、つまりリストの色づけがすきなんですね。

  2. 最近、他の人のを聴いた覚えがあります・・。
    Partiturspielのレッスンで「田園」、弾きましたよ〜。ドボの「新世界」も全楽章弾かされました。あと、ベーサンの「運命」。この三つを聴くと今でも自動的にあの総譜が目の前に鮮やかに浮かびます〜。そして、今ひとつ楽しめない・・。

  3. 初めまして。素敵なブログですね。ブログリーダーに追加して、拝読するのを楽しみにしたいと思います。
    この左右の手の交叉ですけど、ひょっとしてベートーヴェンが左利きだったことをリストが考慮して?なんて一瞬思いましたが、そんなことは関係ないですよね。子供の頃この楽譜を見て、さすが大作曲家リストは編曲のとき、簡単な音型でも退屈しないようにこんな工夫をするんだと、妙に感心したのを思い出しました。

  4. とくさん、リストの曲、ビシッと終わる部分があまり無いですね。シューベルトは、曲によっては(かなりの曲では)、忍耐力が要求されます。聴く方も弾く方も。同じ繰り返しが多い作曲家でも、ブルックナーではさほど退屈しないのは不思議です。

  5. nyfさん、スコアを直接読んで弾くやつですね。移調楽器とかハ音記号があったりすると、僕はもうダメです。ソ連系作曲家だと原音で書いてくれてるので助かるんですけどね。
    穴、今度作っておきます。どれくらいの大きさがいいですか?

  6. にしおさん、いらっしゃいませ。ありがとうございます。
    左利きだったことを、こっそりと曲に忍び込ませて…ほとんど推理小説です。
    リストの編曲、内声部の埋もれがちな動きもきちっと再現されていたりしますので、
    注意して弾いていると退屈しませんね。
    もっとも退屈している暇なんか無いほど難しいですけど。

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