武満徹没後10年

世間ではMozart記念行事ばかりが目につきますが、今日は現代日本を代表する作曲家、武満徹が亡くなって丁度10年。色彩豊かな音で空間を満たし、また時間と空間の中に沈黙の間を持たせた音楽は、世界中から高く評価されています。

大学生の頃は、武満の音楽が好きだと声を大にして言うのに少し躊躇しました。現代音楽を好むというのが一種のスノッビズムに聞こえない事もないこと。それから、武満の音楽は聴いた事が無くても、名前は知られた作曲家。例えば「日本画家では誰が好き?」と聞かれて、とりあえず東山魁夷と答えておけば安心というようなもの。

彼の音楽との最初の出会いは、大学1年生の頃。FMで流れて来た曲Qautrain(カトレーン)は少々大げさに言うなら、まさに衝撃でした。もともとDebussyの音楽が好きだったせいか、こういう音楽にアレルギーを起こすこともありません。曲はソロ楽器とオーケストラのもので、名前のとおり数字の4が重要な意味を持っています。同様に、「鳥は星形の庭に降りる」という曲は、数字の5に支配されたもの。

その後、武満に関する書籍を読み、幾つかの曲は図形楽譜で作曲されていることを知ります。そうなると、その図形楽譜とやらを是非見てみたいもの。「コロナ」という曲をヤマハで調べてもらったら、フランスからの輸入になるとのこと。日本人作曲家なのに、フランスとは解せないながらも注文しました。

数ヶ月後届いた「コロナ」の楽譜は、ペラペラのコピーが数枚、それらに手書き(!)で色が付けられたもの。カバーが無ければ、誰もこれが楽譜とは思わないでしょう。ちなみにピアノ譜も色々と集めていますが、弾くと家族からブーイングが出るので、滅多に出して来ません。

武満中毒になるきっかけのもう一曲「3人の打楽器奏者のための『雨の樹』」。暗闇の中、たくさんの葉から滴り落ちる雨のしずくが見えるような音楽。こういう曲を聴くと、楽譜はどんな風になっているのか気になって仕方ありません。幸い、Schott Japanから出ていますので、さほど苦労せずに手に入りました。

なお、この曲は大江健三郎の小説と関連しています。Rain TreeはMonkey Podの木。小さな葉がたくさん付いていて、夜の驟雨を貯め込み、昼間その雨水を降らせるというもの。実はおなじみ「このー木何の木、気になる木」の木です。

FacebooktwittertumblrmailFacebooktwittertumblrmail

4 thoughts on “武満徹没後10年”

  1. Schott Japanのサイトに、武満さんがらみのコンサート情報がありました。↓
    http://www.schottjapan.com/composer/takemitsu/perflist.html
    5/28の演奏会、「トロンボーン」の文字につい反応してしまい、先ほどチケット購入しました。:-)

    おなじみの「あの木」、某Hグループでは「あの木見学ハワイツアー」なるものが毎年企画されてる模様。
    行きませんけどね・・・

  2. あー、うらやましい。このコンサートシリーズ。もし東京に住んでいるなら、全部行くかも。
    今年はCDの新譜とかも期待してるんですが、日本国内だけでしょうね。夏に帰省して、買い漁るかな。

    あの木、コマーシャルに出て来る奴は、確かハワイだったよね。ハワイなら行ってもよさげ。
    昔のやつは北海道の帯広公演かどっかじゃなかったっけ?
    ほそーーーい記憶の断片で書いてるので、多分嘘でしょう。って、ググれよ(>自分)

  3. あの木、同じ穴のムジナのよしみで調べてしまいました。
    どうやら昔も今も、洋モノっぽいっす。↓
    http://www.hitachinoki.net/tv_cm/history/
    ちなみに僕の関係社は1/4くらいの確率でしか字幕に出てきません・・・orz

    「見学ツアー」は某元横綱の故郷のハワイ・オアフ島なんですが、どうせ行くなら気の知れた仲間だけで行きたいよなー、とか思う今日この頃です。

  4. 昔っから洋物でしたか。北海道のどっかに同じ木があるって話だったのかな?
    ググッたけど、それらしい話は見つからなかったので、僕の勘違いですな。
    でも、わざわざ木を見にハワイまで行くなんて、それはそれでいい味出したツアーです。
    本当に木だけ見て帰ってきたりして。

コメントは停止中です。