二重投稿回避策

研究論文に「深刻な誤り」があったので辞表を提出した医大教授の話題が報道されていました.論文に間違いがあるなんてごく普通のことで,それで辞職してたら日本の大学はすっからかんになるでしょう.やっぱりなんか裏があるんだろうなと,勘ぐってしまいます.

自慢じゃありませんが,僕だって公表した論文に赤面モノの間違いを発見したことがあります.数式の両辺の次元が違っている,つまり(長さ)=(重さ)みたいな,大ポカをやってしまいました.ま,昔のことです.

似たような大学の「不祥事」で,論文二重投稿というのがあります.同じ内容のものを別々の出版社の雑誌に掲載してもらって,ダブルポイントキャンペーンというやつです.これはGoogle検索で一発でバレます.

ただちょっと微妙なのが,ダイジェスト版と本論文と二つに分けて出す場合.

国際会議で何か発表すると,通常,その内容が簡単な論文として報文集に掲載されますが,ちゃんとした論文として見做されないのが普通です(業界によります).で,どうするかと言うと,それを元にあれこれと増量して学術論文に投稿するわけです.

十分新しい内容が含まれているなら,学会報文集の方と少々被っていても大目に見られるでしょう.でも毛が三本増えた程度だと,限りなくグレーとなります.

こういう二重投稿疑惑を回避する方法として昔教えてもらったもの.有り体な話ですが,要するに図と数式の出し惜しみです.図は結果そのものなので,これを出し惜しみするのは分かります.でも後々ちゃんとした論文として出す積もりなら,数式も温存しておけっていうのは,つまり同じ数式が二つの論文に同じように並んでいると,限りなく同じ論文に見えちゃうってことなんですかね.

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8 thoughts on “二重投稿回避策”

  1. 国際会議のProceedingsの類、いつも忘れたふりして無視しちゃってます。
    やはり、論文にするときの切り分けが面倒くさいのが最大の理由です。
    昔はProceedingsは立派な冊子に印刷されたので、載っていないと
    目立ったんですが、最近はCD-ROMやUSBメモリに焼いてあるだけ
    だったり、メディアすら配布せずオンラインのみだったりで、やる気度
    低調です。と思うのはみな同じなのか、実際書かない人の方が多い。
    もっとも、正式な論文誌もオンラインが主流になりつつありますけど。
    これも業界によるのかな?

    1. Hiroさん,CD-ROMだけの報文集って,全然ありがたみが無いですよね.机の引き出しに入れたまま忘れ去られるくらいなら,オンラインのほうがまだマシです.検索できるし.
      一般論文も,オンライン化が進んでますね.コスト削減できるし,速報性あるし,メリットは多いんでしょうけど,でもなんか軽くなっちゃうなあと思ってしまう自分はもう古いんでしょうか.

  2. いつも見てますよ!!
    参考にさせて頂きます.
    今度福岡に来られる時はご連絡ください.

    1. narcosisさん,今度福岡は....いつになるかなあ.たまには帰省しないととは思ってるんですけど.

  3. この場合、うっかりの二重投稿というのを回避する・・・ということですか?それとも、二重投稿に見えない方法で論文を書く・・・ということですか?

    某作家は出した手紙全てに通し番号をつけて、内容などを記録してたそうです。(受け取った分も。)最後の番号は98,721番だったんですって・・・。(本業(?)は数学者)

    1. Sanaeさん,この場合は,二重投稿と思われないように書く,ですかね.本当に回避するつもりなら,Hiroさんが仰ってるみたいに,小出し論文は書かない,が安全策です.
      昨今の電子メールって,ある意味そうなってますね.各メールには,固有のIDが割り当てられてるって,知ってました? メールの上の方に,Message-ID というのが付いております.

  4. 年賀状を二通出しちゃったことを思い出しました。
    昔ね、版画を刷っていっぱい出した頃のこと。
    刷りが悪かったのが紛れ込んで、
    え?
    そんな話はどーでもいい?

    1. Chieさん,そういう場合は,翌年の年賀状を出さなければいいんですよ.それじゃ失礼だという場合は,年賀状を半分だけ送ればいいんですよ.え? それじゃ届かないって? 
      そういう場合は,薄く二枚に剥がせばいいんですよ.
      え?
      普通は三枚おろしだろうって?

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